新型コロナウイルス感染報告(5月28日掲載)

大阪府での障害当事者の新型コロナウイルス感染の発生についての報告(5月12日現在)
 

1. 全体の経過
(1)発端
・就労継続支援B型事業所「○○○」の通所メンバーの一人の方が、4月28日(木)にPCR検査を受け、4月29日夜に、コロナ感染の陽性反応が確認されました。
・その通所の方は、22日(水)までは、熱もなく、通常に通所しておられましたが、23日(木)には、発熱があるということで、通所を休んでおられました。
・24日(金)は、熱も下がって、平熱(36.4度)だということで、10時には通所してこられました。午前中いつものように作業をし、その後、食事をしましたが、食後、急に、しんどそうな様子が見受けられ、トイレで嘔吐しておられることがわかりました。熱を測ると37.4度あったため1時50分には、グルホに帰っていただきました。その日の後は、通所を控えていただいていました。
 ※○○○で、その通所しておられる方から感染する可能性としては、23日が発症として、2日前の、21日(火)、22日(水)及び24日(金)の午前ということになります。感染経路(4月18日に感染したと思われます)から考えて広く可能性を考えると、20日(月)も考えられますが、保健所での濃厚接触者の判断は、21日からでした。
(注)その方は、当法人とは別の法人のグループホームを利用しておられます。そのグループホームは、7人のグループホームで、2階に3人、3階に4人、それぞれの階に1人の支援者が入っています。その方は3階にお住まいです。


【参照1】そのグルホでの感染の経過について
1、4月21日(火)段階で、非常勤の職員の方の家族の方が、PCR検査を受けたという連絡がグルホの法人に入り、その職員の方は、その時点で、症状が無かったのですが、グルホの法人としては、出勤を控えてもらったそうです。その職員の方が、グルホで支援に入ったのは、最終で4月の18日(土)でした。(それ以降は、出勤はありませんでした) 
利用者には、4月18日時点で、感染したのだろうと推測されます。
(注)感染から症状が出るまでは、5~6日。その人が他の人に感染させる可能性としては、発症(発熱など)から2日前以降とされています。
2. その職員の方については、家族として濃厚接触者であるという事で、検査を受ける事となりましたが、保健所の指導では、この時点でグルホの利用者の人たちは、濃厚接触者という認定は受けていませんでした。(陽性確認の後に、濃厚感染者を次々に設定するという形です)
(その職員さんは、4月25日の段階で、PCR検査で陽性が確認されました。)
その利用者の方は、その職員さんと接触があったので、念のため検査を受けようという事になり、4月28日(火)にPCR検査を受け、29日(水)夜に陽性が判明しました
3. さらに、その利用者さんが陽性反応であったことを受けて、グループホームの利用者、職員のみなさんもPCR検査を受けましたが、全員陰性反応であったとのことです。

(2)当該事業所での対応について(連絡を受けるまで)
①もともとのコロナへの対応
・○○○では、マスク着用、距離をあけることや手洗い、消毒の他、毎日の通所に当たっては、検温して、37.5度以上の場合は、通所を控えてもらうルールになっていました。(職員も検温実施)
(注)利用者、職員の体温の記録を全て取っていましたので、この記録が後で役立ちました。教訓的には、必要に応じて午後も検温したほうがいいように思います。
(注)もともとの「コロナウイルスの相談受診の目安」では、「通常の人で4日、基礎疾患等を持っている方で2日、37.5度以上の発熱がある場合、あるいは、強いだるさ、息苦しさ」とされていました。それを踏まえて、当日発熱がある場合、通所しないように考えていました。連続して熱がある場合は注意する考えはありましたが、熱が下がった場合も控えてもらうべきだったのか、難しい判断になるかと思います。
(注)「相談受診の目安」は5/8、変更されました。発熱やせきなどの軽い風邪症状が続く場合には、すぐに相談するように変更。従来の「三七・五度以上」という体温の目安は削除されました。

②緊急事態宣言を受けて
4月17日(金)付けで、コロナへの対応について以下の内容の通知を出しました(周知は、一部週明け20日) 文書名~「新型コロナウイルスの緊急事態宣言休業要請のお知らせ」
1. 朝、必ず検温をし、熱がある場合は、お知らせください
※37.5℃の場合は通所を控えて下さい。また、37℃でも数日続く場合は、一旦ご家庭で様子を見ていただくようご協力をお願い致します
2. 通所される場合はマスク着用をお願いします
3. 生活に必要な外出以外はお家にいてください。(人の多い所へは行かないでください)

 

③当該法人が入手していた情報について
・4月22日(水)までは、通常通り、通所して頂いておりました。23日(木)は、朝、グルホの担当者の方から、発熱があるので、休むという連絡がありました。
・4月24日(金)には、朝、平熱(36.4℃)なので、通所しますという連絡がありました。
(注)その時点では、職員の方に陽性反応が出たという情報はなかったようです。グルホの法人が、職員の陽性反応が出たという情報を入手したのは25日(土)だったそうです。陽性反応が出るまでは、その人の周辺の濃厚接触者の選定はされていなかったと思われます。
・○○○では、29日(水)の段階まで、グルホからの事前の情報は不明確で、情報は十分確認できていませんでした。 
(注)もともと、25日に職員さんがコロナ発症と分かった段階で、そのグルホを運営している法人の方から、事業所連絡会の代表者の方に相談をしていたそうです。
・25日段階もしくはその直後に、グルホの事業所さんから、○○○に対して、正式な連絡があったほうがよかったかと思います。24日以降、その利用者さんは、通所しておられませんでしたが、○○○の職員さんで、2つの事業の場に関わっている職員さんがいましたので、リスクがあることが分かっていれば、関わる範囲を限定する措置がとれたように思います。(今回は、結果的に全員が陰性反応でしたが。)

(3)○○○としての初期対応(部分的には、後日追加)
①4月29日(水)夜、通所者の方が、陽性反応が出たという連絡をいただきました。大阪府の事業所連絡会の方から、理事長宛に第1報をいただきました。続けて、障害福祉事業者課の課長さんからも連絡が入りました。


②○○○の初期対応
・感染が確認された日の翌日、4月30日には、○○○の「○○○」にて、一部の人たちと対策会議を開き、基本方針を検討しました。

1. 2つの通所事業所については最低限、5月6日までは、休業すること。

※○○○には、もう一つ別の場所に、生活介護「○○○」がありますが、感染した人と接触した職員が○○○でも働いていました。
※結局、5月5日段階で、2つとも、5月中の休業を決定しました。

2. 陽性が確認された利用者の人が○○○で誰と接触したのかをリストアップし、保健所と連携して、「濃厚接触者」を確定し、早期にPCR検査を受けて、感染しているかどうかを確認する。その中で、陽性反応の人が出た場合は、更に、その人の接触者、濃厚接触者を追跡する。

3. 専門の業者に委託して、○○○の消毒をする(26万円)

4. 職員は、基本は、在宅勤務等(出来るだけの支援に従事していただきます)

管理者は、事務所待機(相談対応など)。→後ほど、○○○については、消毒が済んでからにするように助言されました。また、その管理者は、濃厚接触者であることから、PCR検査後2週間は、自宅勤務にしていただきました。他の人は、手分けして、可能な支援(電話連絡や、食事提供支援、訪問など)をすること。
※在宅勤務の日誌と電話対応等に合わせた記録様式を採用

5. 職員の処遇は、基本的に通常の給与保障を目指すこと。
6. 利用者・家族、職員に対して直接の伝達または電話連絡・郵送(周知文作成・配布~済)
7. 関係機関への連絡(相談支援事業所など、利用者が使っている他の事業者など)大阪府事業所連絡会など
8. 地域住民などへの連絡(管理者への連絡5/2訪問、近隣のお店には、5/5訪問)
9. 検査をして、感染者が拡大している場合の対応 (再度、緊急の対策設定)
・次の接触者のリストアップと濃厚接触者の選定、検査
・感染者の「隔離」(利用者)、職員の補填など
→今回は、5/5時点では、感染者の拡大は確認されていません。(全員、陰性反応)

 

③行政を含めた支援策
そのあと、午前中に、○○○2名(○○○の管理者は、濃厚接触が疑われるため、不参加~電話での連絡)、大阪府(福祉部指導監査室、障害支援室、いずれも室長など)や事業所連絡会感染した利用者さんが入っているグループホームの責任者さんと相談しました。
グループホームの責任者の方からは、支援に入ってくれる職員さんが限定されている状況(コロナ感染が確認された時点で、支援に入ってくれる人が極端に減少)など苦しい運営状況が報告されました。支援策としては、
1. 感染が確認された利用者さんが安心して入院できるように、保健所や大阪府と連携して取り組むこと、
→4月30日に大阪府の枚方市の病院に入院することができました。
入院した後の状況は、軽症であると聞きました。(グルホの方からの情報)5月8日の段階で、その人は、PCR検査で2回連続陰性ということで、退院することになりました。
2. グループホームの利用者、職員の濃厚感染者のPCR検査をしてもらうにあたって検査をグループホームでしてもらうこと(移動が困難なため)
→大阪府の民間のクリニックにグループホームに来てもらい、5月1日にPCR検査をしてもらいました。結果は、全員陰性。
3. グループホームの利用者のリスクを少しでも下げるために感染していない利用者をショートステイなどで別の場所に移動してもらうための受け入れ先を探すこと
(注)そのグループホームは、施設からの地域移行などに取り組んでおられて、入居者のほとんどは「帰るところ」がない状態だそうです。
(注)結局、グループホームの利用者、従業者の方の検査が5/1おこなわれましたが、全員陰性であったそうなので、現グループホームでの生活支援を継続しておられます。
4. 医者や看護師が、定期的にグループホームを訪問してもらう体制がとれるように検討
→陽性反応になった人が、グルホで生活をする場合には、医療関係者との連携が不可欠ですので、要望しましたが、現時点では、感染された方が、入院し、残っている利用者や職員の人たちが全員陰性であったので、この要望は取り下げになっています。
5. もし、グループホームの職員のうち、中心的に支援にはいってもらっている人に、陽性反応が出た場合、支援する人をどう確保するのか(利用者の生活を確保するのか)
→非常に困難ですが、検討する(陰性反応であったため、自力で支援中)自分の法人で支援員を確保することが困難な場合に、他の法人などから、支援者を確保する仕組みが必要だと思います。
6. ○○○についても早期に濃厚接触者のPCR検査を実施  →下記
7. 行政からも、マスクや消毒液、防護服など可能な限り支援する
8. 推移を踏まえ継続して、できることをみんなで協力していこうという話になりました。

 

④保健所との連携
保健所とは、グルホ、○○○それぞれで電話連絡して、「接触者名簿」を作成、「濃厚接触者」を選定し、その人たちのPCR検査を、早期に実施するようお願いしました。 →⑤
(注)他の人に対する感染の影響が懸念される日(症状が出る2日前)以降に、陽性反応が出た人と接触した人について、一人ひとりの接触者の
1. 基礎疾患等の状態や、
2. 健康状態(発熱などの有無)、
3. 接触の機会の有無(15分単位)
※作業や食事などで席が近い、会話をしていた、送迎の車に同乗したなどなど)、
その他、マスクをしていたかどうか、近距離になっていたかどうか、接触の具体的な時間数や回数を記録します。それに基づいて、保健所が検査対象を指名してきます。
4. 汚染物と接触したかどうか(今回は、嘔吐の処理をした人も対象となりました)

 

⑤○○○のPCR検査
・利用者5人、職員6人が濃厚接触者として検査を受けることになりました。(もう少し広い範囲の人の検査を希望したのですが、発熱などの症状がないということでは、受け付けてもらえず、限定した範囲になりました)
・5月2日(土)午前 11人にPCR検査実施
・5月3日(日)午後4時に、全員、陰性反応を確認

 

⑥業者による○○○の消毒 5月5日 p1~   ※費用26万円
 

⑦健康観察
・濃厚接触者とされた人たちについては、PCR検査結果が陰性反応であっても、感染された方との最終接触の日(4/24)から14日間(5/8まで)は、健康観察ということで、集約して、毎日保健所に連絡することになっています。それ以外の人たちも含めて、利用者、職員とも、健康状態を把握するようにします。

(4)今後について
★5月5日には、○○○にて、臨時会議を開き、中期的な方針を決めました。
5月31日までの方針
①当面の取り扱い
「○○○」「○○○」とも、5月31日(日)まで、休業。
②その間について、「可能な限りの支援」に取り組む
※「可能な限りの支援」(例)
1. 電話やライン等での連絡(健康状態把握、相談対応~緊急要望聞き取り含む)
2. 個別訪問(相談や散歩、食事提供支援など)
3. ○○○(今回発生した場所とは違う場所)を利用した支援~必要最小限の入浴、必要不可欠の短時間の通所、散歩など
4. その他、必要な支援
③利用者さんとの連絡
利用者さんごとに、支援のパターンを作り、確認(例~毎日連絡、〇曜日訪問など)
→個別新計画の臨時版作成(緊急事態宣言の下での「個別支援計画」)
④従業者のみなさんの仕事について
1. 通所事業は、休業ですが、「可能な限りの支援」に取り組む様、お願いします。
2. 1人1人、自分の体温・体調、その日の業務を記録してください
(時間について細かな記載は不要です) →各事業所での書式をお使いください
3. 担当していただく利用者さんの電話連絡などの記録を残してください。
4. 自己研さんの為の研修などに取り組んでください。
⑤その他、必要な実務
1. 市町村への休業の連絡
2. 請求事務(4月分)→済
3. 個別新計画の臨時版作成(緊急事態宣言の下での「個別支援計画」)※計画相談と連携の場合も有り
4. 毎日の勤務記録作成(従業員一人一人→ 月末集約)
5. それぞれの事業所での日報作成(管理者)利用者と従業者の健康状態の確認(発熱や症状がある場合は、連絡して貰う)
6. 保健所との連携
「濃厚接触者」で陰性になった人の健康状態の把握と保健所への連絡(○○○管理者)5/8まで。ただし、それ以降も、発熱やその他の症状が出た場合には、連絡をもらい、保健所に相談してください。
⑥大阪府に対する要望
 「消毒の費用」についての

2 教訓
(1)緊急事態の下での通常の取り組みの徹底
①利用者、従業者とも、感染リスクを最小にする
・外出自粛
・正しい手指衛生(手洗いや手指消毒)
・咳エチケットや正しいマスク着用、(防護服、ゴーグル、フェースシールド等)
・適度な換気
・3密(密閉、密集、密接)の回避
②利用者、従業者の健康管理
利用者、従業者の体温および健康状態の把握と記録。日常の支援の記録をしっかりとっておきましょう。
※いずれも、濃厚接触者の特定に必要
(注)健康管理に関して、家族の方に感染の疑いが出た場合(PCR検査が必要と判断された時点)の情報も、早く入手できるようにしておくべきだと感じました。

(2)万一感染された利用者の方が出た場合
・感染が確認された利用者の方は、原則、入院をしていただくことになります。
今回は、大阪府とも連携して、早い時期に入院ができました。しかし、障害特性などから、入院先が決まらないようなことが起きないようにしなければなりません。(福祉行政へも強く要望しましょう)
・また、日中活動や、グルホの利用者、職員は、保健所と連携して、接触者のリストを作って、それに基づいて、「濃厚接触者」については、すぐにPCR検査を受けてもらいます。基礎疾患などを持っている人はもちろん、クラスター発生の危険性が高いということで、できるだけ多くの人に検査を受けてもらうことが大事です。
・グルホに入所している人や自立生活をしておられる人については、感染された方が入院するまでの間、グルホにとどまる、または、自立生活を継続している期間については、臨時の支援体制を作らなければなりません。その時の介助・支援については、通常の支援よりも、更に注意を払うことが必要になります。
・グルホの場合、他の入居者の人については、感染リスクを下げるために、自宅や別の場所に移動できる人は、移ってもらうことも模索します。
・自立生活をしている場合は、関わるヘルパーをできるだけ限定するようにします。
・感染をした利用者をはじめ、濃厚接触となった利用者も含めて、介助にあたっては、マスク着用、手指衛生、換気を徹底することはもちろん、もう一段強化した防護として、サージナルマスクや、ゴーグル、フェースシールド、防護服(レインコート、ビニール袋の活用など)、手袋などを着用するように考えるべきです。(防護のための物品の確保・配布、手順説明などが必要です。)
・接触する時間を限定し、待機する場所を別にとることも大事です。その他、動線を含めた「ゾーニング(生活空間等の区分け)」、食事やトイレ、入浴(清拭)などでの厳重注意などに取り組みましょう。
また、医療との連携で、訪問医療や訪問看護に来てもらいましょう。
・職員の多くは、「濃厚接触者」になる可能性があります。PCR検査を急ぎ受けてもらい、感染の有無を確認します。感染が確認されれば、入院・自宅療養・宿泊療養などが必要です。多くの職員が、感染となった場合や、通常入ってくれている人たちの中で、家族の事情などで、そのグルホの支援に入れなくなる人たちが多くいる場合、支援者の確保が非常に困難になります。
・自分の法人内での支援体制づくりに努力しますが、体制確保が困難な場合、他の法人(友好団体など)に協力を求めることも必要ですが、実際には、どの事業所も人手不足などで職員派遣は困難な状況が予測されます。関係団体や行政とも相談して、対応を考えましょう。

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